結婚式

昨年の12月に結婚式を挙げました。

結婚を機に「養子だった」との事実告知を受けた私。

これまで私を育ててくれた両親に感謝の気持ちが溢れるという事実には相違無いですが、最愛の人と結ばれるようこの命を授けてくれたのは私を産んでくれた人がいるからというのもまた揺るがしようの無い事実なのです。

「子供を育ててみたかった」という両親に結婚式を挙げて晴れ姿を見せることが何よりの親孝行、ということは頭では理解していましたが、心がついていきません。

また、私を産んでくれた人のことを無かったことにし、結婚式を挙げるのには正直すごく抵抗がありました。

また、事実告知を受けてから親戚一同と面会するのもこれが初めてのタイミングだったのでどういう顔をして会えばいいのかわからない、という困惑の気持ちがあったことも事実です。

主人や両親と何回も話し合いを重ね、『これまで私を支えてくれた人に感謝の気持ちを伝えたい』と結婚式を挙げることに意を決しました。

結婚式の準備の中で「綺麗だね」「ご両親も喜ぶと思うよ」と関係者から言われる度、どういう顔をしていいいのかわかりませんでした。

結婚はおめでたいこと、何も悲しいことはない、そうはわかっているけれどやるせない思いが時に私を襲い掛かります。

何度途中で結婚式を辞める、と言い出しそうになったことか。

でも、いつか私に命を授けてくれた人に出会った時に「最愛の人と出会い、結婚することが出来ました」と報告したい、人生で一番綺麗な日の私を見て欲しい、その気持ちを思い出し無事に結婚式を挙げることが出来ました。

いつか出会うその日のために、記念写真を一枚多く現像しています。

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