養子の方向けページ

こちらのページは
・ご両親から真実告知を受けた
・何らかの事情でご自身が養子である、ということを知ってしまった
方向けのページとなります。

1、養子とは?

養子縁組(ようし えんぐみ:養子縁組)とは、具体的な血縁関係とは無関係に人為的に親子関係を発生させることをいう。(wikipediaより引用

この養子縁組は大きく分けて2つの種類に分けることが出来ます。

それが普通養子縁組特別養子縁組の2つです。

2、普通養子縁組と特別養子縁組の違いについて

と、いろいろと違いはあるのですが、養子の方向けに特別養子縁組を本当にざっくり説明すると

①産みの母親との関係が法律的に絶たれているよ
②戸籍(住民票など)では「長女・長男」と表示されるからぱっと見わからない

という点がポイントになると思います。

①産みの母親との関係が法律的に絶たれているよ

養子だという事実を知った際に気持ちの整理がつかないこととして『実は自分にはもう1人、母親がいる』ということ、そして『その母親とは(自らが知らないうちに)「他人になります」と約束が取り決めされている』、これが一番の衝撃なのではないでしょうか。自分の知らない間に自分の人生の舵が他人によって書き換えられている、私はそのことにとても衝撃を受けました。

法律的に親子関係が消滅してしまっているので、我々子どもの立場からは自分を生んでくれた人がどんな人だったのかを知ること、自分がどのように生まれてきたのか知ること・調べることが難しくなり、迷宮入りしてしまうことが多くなります。

家族関係がある人の戸籍や経歴を調べることは出来ますが、個人情報・プライバシーの問題があるため他人の情報を取り寄せることは非常に難しいのです。

自分がどのようにしてこの世に生を受けたのか、実母はどういう人なのかを知りたいと思う気持ち、これが俗に言う「自らの出自を知る」ということです。

②戸籍(住民票など)では「長女・長男」と表示されるからぱっと見わからないよ

特別養子に関しては戸籍に関してはパスポートや結婚する時に必要になる「戸籍謄本」に「民法817条の2」という文言が記載されています。これが「あなたは特別養子縁組でこの家に入りましたよ」という証拠なのです。

これは戸籍謄本でしか出てこない表記なので、将来子どもが生まれて子どもが住民票を取った時に「お母さん実は養子だったんだ・・・」と知られることはありません。

3、特別養子縁組の歴史について

特別養子縁組は1988年に開始されたまだ歴史の浅い制度です。

制度施行開始から2017年までで約14,000人の子どもが特別養子縁組にて新しい家庭に入っています。

近年は成立件数が500件前後で推移していますが、政府はおおよそ5年以内に特別養子縁組の成立件数を2倍(年間1,000件)にするという目標を立てている(2017年に発表した新しい社会的養育ビジョンより)ので、これからも特別養子にによる養子縁組は増えていくものと思われます。

特別養子縁組の起源
✔️特別養子縁組のはじまりは菊田医師赤ちゃんあっせん事件が発端

✔️菊田医師の行動は大きな反響を産み、特別養子縁組の制定に大きな影響を及ぼした

・宮城県石巻市の産婦人科、菊田昇氏は産婦人科医として日常の業務として中絶手術をしていく中で次第に「このままでいいのか、たとえ望まない妊娠であったとしても子供には生きる権利があるのでは?」との疑問を抱き始めました。

・そこで菊田医師は中絶を求める女性に自身の思いを伝え、地元紙に養親を募る広告を掲載し、子どもを求める夫婦に無料であっせんする行為を始めたのです。

・当時は現在の特別養子縁組に相当する法律が無かったため、法を犯していることは承知の上偽造の出生届を提出し、養親の実子としていました。望まない妊娠、出産の記録が実親の戸籍に残らないように、そして養親が養子と我が子として育てることができるように、両者そして子供の幸せを願った菊田医師、苦渋の行動だったのです。

4、実母を探すこと・自分の出自を知ることについて

養子の子にとって実母・自分の出自というのはとても興味深く、知りたいと思うテーマだと思います。

詳しくは次にご紹介する私の体験談の「自分のルーツを探して」を見ていただけたらと思いますが

  • 時間がない
  • とりあえず方法を手っ取り早く知りたい

という方のためにすごく簡単にざっくり手段を書きます。

これは私が試した方法であり、世間一般的に推奨されているかどうかはまた別問題なので悪しからず。

①育ての母に当時の状況を聞いてみる
②児童相談所に行ってみる
③家庭裁判所に行って特別養子の裁判の審判書を取り寄せる
④自分が入院していた乳児院に行ってみる

⑤戸籍を遡ってみる

私がいろいろ自身で動いた上で感じ、お伝えしたいのは

「自分のルーツ(これまで)を知りたい」と思うことと、「自分の産みの母親を知りたい」と思うのは別の問題です。

私は自分のルーツを知ることがそのまま、実母を探すことだと思っていました。そのため、自分の過去を知ることに対して非常に強いストレスを感じていたのです。

しかし、実際に行動をしてみると全ての恋愛が結婚に直結するものではないように、自分のルーツを知ることと、自分の産みの母親に関することは全くの別問題である、ということに気付いたのです。

私は自分のルーツ、(どのようにして私がこの世に生を受け、どうして今の家庭に引き取られたのか)を知ることが出来たので地に足がついたような気持ちになり、心に空いた穴が少し小さくなった気がします。

養子だからといって、必ずしも血の繋がった実母を探す必要は有りません。ご自身の気持ちと向き合って、どこまで自分の情報を知れたら満足か、を見つけられるといいなと思います。

また、個人的な意見ですが、「(真実がどうであっても)今私は生きているから過去のことはどうでもいいや」くらい気持ちが振り切れている状態でルーツ探しをしないと精神的消耗が大きいかなと思います。

5、私の経験談について

真実告知について(4回シリーズです)

真実告知①〜両親から〜

真実告知を受けた時に知りたかったこと(6回シリーズです)

真実告知を受けた時に知りたかったことVol.1〜実際どのくらいの人が養子という境遇なのか〜

自分のルーツを探して(7回シリーズです)

自分のルーツを探してVol.1〜児童相談所というワードとの出会い

ご参考まで:自分の裁判がどこの家裁で行われたのか調べる方法

自分の裁判がどこの家裁で行われたのか調べる方法

6、特別養子の子の経験談について

ここではこれまでに私がお話を聞いた特別養子の子のお話を掲載していきます。

勇気を出して自らの経験をお話してくださった方々、本当にありがとうございます。

7、同じ境遇の人と話をしてみる

COMMUOVEREでは定期的に養子の子だけのイベントを行なっています。

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