真実告知①〜両親から〜

私が両親から「実は養子だった」と真実告知を受けたのは2018年の6月、とあるビジネスホテルの一室にて。

その日両親は「(私とその当時は婚約中であった彼が)住んでいる家を見たい」と仙台へとやって来ました。

今思い返せば両親は「私と彼が住んでいる家を見たい」なんてことはただの言い訳であって、真実告知をしに来たのだろうと思います。

彼と両親と4人でのんびりと市内の観光をし、両親が一泊するホテルへ送り、いざ解散!という時に「家族で話がしたい」と父に告げられ、私も両親の部屋へと向かい、彼は一度自宅へと戻りました。

私はその時に「彼との付き合いでまた何か小言を言われるんだろうなぁ…。面倒くさいなぁ…」とのんびり思っていました。

 

そして部屋へ入室し、皆腰掛けたタイミングで父が

実は、あなたは我々の子どもではないんだ」と話しを切り出しました。

その時の私の返答は「は(困)?」みたいなものだったかと思います。

父は続けて

・結婚して子どもを授かろうと努力したものの、なかなか子どもが出来なかった
・でもどうしても子どもを育てて見たいと強く思い、養子を希望した

と話をしてくれ、母はただ黙って頷いていました。

 

私の産みの親が私を養子に出した背景に関しては

・決して私が嫌になり手放した訳じゃなく、最後まで悩み、後悔して泣く泣く手放した
・本当はずっと私を育てたかったけれど、身体が弱くこのままじゃ母娘共に命が危ないから手放すことを決意した

と話してくれました。産みの母親に関しては父親に質問したところで答えが返ってくるわけではないので、父親の言葉を「真実」として、受けとめることしか出来ませんでした。

 

真実告知を受け、私から両親に質問したことと言えば

・私の名前は誰が付けたのか?
・私の誕生日は本当にそれであっているのか

の2点でした。

その質問に対しての回答は、名前は産みの母親が付けてくれ、誕生日も戸籍の日で間違いないと言うものでした。

 

母親は終始うつむいて黙っており、「何か喋ってよ」と伝えると

「施設を見に言った時に遊んでいるさちこを見て『かわいいなぁ、育ててみたいなぁ』と思ったんだ」

とぽつんと独り言のように言っていました。

2019年11月追記:

この母の言い方だと、母が施設の子どもの中から私を選んだようなニュアンスにみて取れますが、実際のところは偶然なのか必然だったのかは分かりません。

現在では親が希望の子どもを望むことは出来ないようになっています。(実際に妊娠し、出産したとしても子どもは選べませんよね^^)

それから父は「あなたはただの養子ではなく〝特別養子縁組〟を結んでいるから法律的にも立派な我々の子供だ」と私に告げました。

ここで初めて養子には〝特別養子縁組〟という制度があることを知りました。

次の記事はこちら→真実告知②〜私が思ったこと

 

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